このブログでは急速冷凍機と冷凍技術についての豆知識をお届けしていきます。

現在の冷凍技術を考える時、冷凍技術がどのように進歩してきたのか、その歴史をきちんと見ていく必要があるのではないかと思います。

今からは想像もつかないかも知れませんが、かつては天然氷を用いた原始的な方法によって冷凍が行われていました。この方法は、現在のような冷凍機を使って冷凍するという手段が出てくるまでは、長年使用され続けて来ましたが、その頃最も多く使用されていた方法というのは、冬に天然氷を採取してから、断熱材倉庫に保管するという方法でした。

19世紀までは世界各地で広くこの方法が使用されていましたし、日本にも氷室というものがありましたね。お隣韓国でも石氷庫のような地下の倉庫を用い、冷凍保存を行っていましたが、この方法は新羅時代から朝鮮時代末期まで、国家主導で行われていました。エジプトで採用されていた方法は非常にユニークでした。

土器に水やなどを入れて、土器の表面に染み出てくる水が、自然に蒸発される蒸発熱を利用し、容器内の流体を冷却し凍らせていました。これらのような原始的な方法とは打って変わり、その後現れた非常に人工的な方法が、礎石の溶解熱を使用するという方法でした。液体や固体は、水に溶けると一定量の熱を吸収したり発散したりします。

硝酸カリウムや硝酸ナトリウムなどの物質は、水が溶解する際に吸熱反応(周囲の熱を吸収する)を起こす代表的な物質でもあります。

例えば硝酸カリウムは水に溶けると、1kgあたり82.42kcalの熱を吸収します。

17世紀のフランス社会では、この冷凍方法が多く用いられ、一般大衆も注ぎ口が狭いやかんのようなものに礎石と水を入れてから、それを振ることによって吸熱反応を起こし、これで冷たい飲み物や氷を作ったりしました。しかしこのような方法はやはり一回限りの手段であり、食生活における冷凍保存の課題を解決することにはなりませんでした。